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浴衣(ゆかた)のお手入れについて

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夏の装いとして、特に花火大会やお祭りなどで活躍する「浴衣(ゆかた)」。近年では、若者などにもおしゃれ着として受け入れられ、男性では足元に下駄や雪駄などではなくビーチサンダルを履いたり、女性では膝上丈のようなスタイルが販売されていたりなど、現代風にアレンジした個性的な着こなしも行われているようです。
しかし、日本の伝統衣が若者文化に浸透している反面、例えばベルトではなく帯があるなど、その特徴やお手入れ法などは洋服のそれとは異なることもあります。そこで今回は「浴衣」について紹介します。

浴衣とは

浴衣とは、その昔お風呂あがりの後に汗を吸い取る為に着用されていた「湯帷子(ゆかたびら)」をルーツとしており、次第に普段着としても着用されるようになっていったようです。ちなみに、「浴衣(ゆかた)」という言葉は「湯帷子(ゆかたびら)」の略称とのこと。

浴衣の構造

浴衣は洋服と異なり平面的に構成された衣服であり、立体的ではありません。その為、生地同士の縫い合わせ方の違いも特徴的で浴衣はほぼ直線的に縫い合わされていますが、洋服は曲線と直線を組み合わせて縫い合わされるなど、俗に言う「洋裁」と「和裁」の違いがあります。

浴衣の藍染。藍染にも意味があります!

昔ながらの古典的な浴衣の多くは、白地を生かした清涼感のあるデザインと、濃い紫や紺ともいえる独特な色を醸し出す、藍染を活かしたデザインがあります。

そこで、浴衣に藍染が利用されるのには実は「蚊よけ」が理由という説があるようです。
藍染めとは植物の葉である「藍」を染料に用いたもので防虫効果があるといわれており、夕方~夜のお風呂上がりに着用する際、蚊を寄せつけない為に「藍」が用いられたようです。
ちなみに、「藍」は防虫効果だけでなく生地の強度を増したり、燃えにくく保温性も優れているとされることから、暖簾や手ぬぐい、火消しの半被(はっぴ)などにも用いられています。

プリント柄と染め柄の違い

浴衣を購入する際、柄のデザインは非常に重要視される要素です。
現代では、浴衣の柄も古典的なものだけでなく、カラフルでバラエティになっています。そこで、柄を作る染色法に注目すると大きく2つに分けられます。それは「浸染(しんせん)」という方法と「捺染(なっせん)」という方法です。

浸染(しんせん)~染め柄~
浸染とは染料を溶かした液体に、製品を浸して色を染める方法です。
浴衣や着物であれば、一般的にその生地となる反物を浸します。また、洋服などでは合成染料で染めるのに対し、天然の植物からとった色素を用いた染色方法として「草木染(くさきぞめ)」という方法が伝統的です。
模様をつける所を糸で縛ってそのまま染色液に浸して染め上げる「絞り染め」や、染色する場所と染めない場所の間に糊で土手を作り染料を注ぎ込む「注染」という技法など、様々な伝統技法が存在します。

捺染(なっせん)~プリント柄~

捺染とは、合成染料や顔料で柄を作り糊を加えて生地にプリントし、熱で接着させる方法です。伝統技法とは異なり機械的な方法ですが、柄のデザインに対する自由度も高く、細かい表現が可能です。
実際、パソコンなどを用いてデザインの図案を作り、専用のプリンターで生地に印刷します。

「浴衣は色落ちし易い」という特徴を理解しておこう

浴衣は、家庭洗たく出来るものがありますが、総じて「色落ちし易い」という特徴があり注意が必要です。その為、家庭で洗う場合は事前テストを行うのが必須です。

自宅洗いの注意点!

1:簡単な色落ちチェック
白いタオルなどを水に濡らし、柄部分をトントンと軽くたたいて下さい。万が一これでタオルに色が移ってしまうようであれば、信頼出来るクリーニング店にお願いするが良いでしょう。
また、その際には「色落ちし易い浴衣である」旨を店員へ必ず伝えるようにしましょう。


2:一点洗い
簡単な色落ちチェックで、柄の色が移らないようであれば、家庭洗たくにチャレンジするのも良いかもしれません。ただし、事前の色落ちチェックでは大丈夫であっても、いざ洗濯機などで洗たくすると色が移ってしまうことも充分考えられます。そのようなリスクも踏まえて、他の洗濯物に色移りさせない為にも、必ず1点洗いすることをお薦めします。

浴衣以外でも同様ですが、色落ちし易い衣服を、色落ちを最小限に抑えながら洗うにはある程度手間や知識や技術が必要です。
大切な浴衣は、出来るだけクリーニングにお願いすることをお薦めします。

浴衣のトラブル

浴衣は、色落ちし易い製品である為、洗濯以外でも様々な原因で色の変化を引き起こすことがあります。


光による変色と汗による変色

日光や蛍光灯の光による変色は、着用、保管というような場面においても生じる現象です。これは紫外線エネルギーが染料を分解してしまう特徴があるからと言われています。
また、汗と日光の複合作用により変色のスピードを加速させる為、汗汚れはしっかり落とす必要があります。

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生地の表側だけが変化して、光のあたりにくい、裏側や縫い目の奥は変化していません。

参考汗と紫外線による変色について

また、干し方なども出来るだけ紫外線の当たらない箇所で干すなど工夫が必要です。

雨によるトラブル
浴衣は色落ちしやすい衣服であることもあり、雨など水分には気を使う必要があります。
例えば、雨でびしょびしょに濡れてしまい色が滲み出てしまう場合もあるので注意しましょう。


保管中に生じるトラブル
花火大会などのイベント事しか浴衣を着用せず「そんなに袖を通していないから汚れていないだろう」といって、洗うことなく仕舞ってしまい、翌年出してみたらカビが生えていた…なんてことも。
一度でも袖を通せば、確実に汚れは付着しています。必ず洗ってから仕舞うようにしましょう。


色のトラブルが起きたら!染色補正が得意なクリーニング店へ

クリーニング店は、各お店技術力やサービス内容が千差万別ですが、中にはシミ抜きにチカラを入れていたり、着物洗いにチカラを入れていたりなど、一際得意とするお店もあります。

浴衣や着物などで万が一シミが付いたり、色落ちした場合は、シミ抜きや色修正や柄修正が出来るお店を選ぶと安心です。

例えばクリーニング店に「染色補正技能士」という国家資格を持つ技術者がいる場合もありますので、「染色補正技能士」をキーワード検索し、その結果を手掛かりに探すのも良いかもしれません。

また、知識や技術が足りなくシミ抜きなどを失敗してしまうクリーニング店も中にはありますので、クリーニング店ならどこでも直してくれるとは思わず、しっかりお店の人と「色修正の経験は豊富か?」などお店の人や職人とコミュニケーションを取りながらお店のレベルを見極めるようにして下さい。

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